住居の移転

たとえば、仕事をする場所を名古屋と決めたとき、住居も名古屋に移すべきと考え、名古屋で住まいを探す。

この感覚は、普通だと思っていたが、そうでもないことに後で気がつく。
 生まれ育った場所に自宅があると、勤務地と離れていても、そこから通勤する。

しかし、戦国時代の大名、豪族は、領地の拡大に伴って城を移している。

住まいは、もっと戦略的に選ぶべきだ。
 引越しをおっくうに思ってはいけない。

震災の後、被災者に、故郷に戻りたいという気持ちを述べさせるテレビのシーンは多い。
 戻ることを応援して当然とする風潮がある。戻りたいと思うのが、人情と考えている。

しかし、どこで新しい生活をスタートさせるのが良いかという判断について、検討するテレビのシーンは少ない。

情緒的になり、判断を間違えている人が多い気がする。
もっと住居の情報を集め、主体的に考えるべきだ。


投稿者名 前川弘美 投稿日時 2017年06月21日 | Permalink

アーティストの仕事場

アトリエというと、画家、彫刻家などの仕事場であったり、写真スタジオのイメージが強い。
しかし、現代美術を考えると、もっと広くとらえることができると思う。

アトリエは、新しいものを生み出していこうとする人の仕事・生活の場だ。
 昔からの伝統あるものを扱っていても、それを現代にどのように示すかを考えることは、新しいものを生み出すことだ。

このように考えると、アトリエは、いわゆる芸術に限定しなくとも良く、個人の技量で仕事をしている人全般の仕事・生活の場といって良いと思う。


新しいものを生み出していこうとする人の仕事・生活の場は、どのようなものとしたら良いのだろう?

自分の技術を磨くことができる空間・設備があること。

多くの人と交流できる場であること。

コストを意識しなくとも良いくらい安価であること。

利用に当たって自由度が高いこと。

格好良さの追求ができること。


投稿者名 前川弘美 投稿日時 2017年06月06日 | Permalink

事業主の心意気

中小事業者は、自分なりの収益の得方(モデル)を持っていて、それを心密かに実行していくのが良い。
逆に、中小事業者は、自分なりの収益の得方(モデル)がないと、自信が得られず、不安定だろう。

世の中の専門家と言われる人は、その世界では第一人者であるかもしれないが、自分自身の自戒もこめて、意外に世界が狭いことが多い。その自覚があれば、まだ救われるが、何でも判断できると思っている人も多い。
たとえば、裁判官は、資金繰りをめぐって金融機関と交渉したことは、普通ないだろうと想像できるが、弁護士でも、その経験が全くない場合も多い。
資金繰りに苦労した中小事業者から見ると、資金手当てについて、法律の専門家だから、普通に分かるだろうと考えがちだが、意外にそうでないと気がつくだろう。

こんなとき、どうするか?
必要な限度で説明しなければならないが、おそらく本当の深いところは、分かってもらえない。

中小事業者の自分なりの収益の得方(モデル)も同じで、その苦労は、なかなか分かってもらえない。

したがって、中小事業者は、世の中の専門家と言われる人も含めて、いろいろな立場の人から、いろいろ言われるだろうが、自分なりの収益の得方(モデル)を密かに持って、それを実行していくことになる。そして、収益を得て、自分が必要と考えることに遣っていけば良い。


投稿者名 前川弘美 投稿日時 2017年06月02日 | Permalink

歴史のある者・物に、それがない者・物は、及ばないのか?

美術館、博物館に行くと、歴史のあるものが置かれている。
 図録を見れば、それが長い年月を経たものであることが分かるし、売買価格も付けられないものだろう。
 いわゆる名物と呼ばれるものだ。

しかし、茶の湯の道具は、それが由緒あるものであっても、その価値は分からないというのが、私の正直なところだ。
これまで、このように考えてきた。

茶の湯の道具の歴史を見ると、その道具は、歴史の中で、新しく出てきたものであることに気づかされる。

したがって、歴史を、新しいものが出てきた時点でとらえなおすことが必要だ。
新しいものの歴史ととらえればよい。

歴史は、新しいものの登場と、そのこれまでの経過だととらえるべきだ。


投稿者名 前川弘美 投稿日時 2017年05月26日 | Permalink

銀行との付き合い方

「銀行の信用格付」として、当ホームページで、すでに述べたところだが、銀行は、どのように企業を見るのかについて、まず理解するべきだと思う。

資金調達の条件(金利、返済期間など)に関しては、複数の金融機関の提案を比較することは、金融機関の競争も生み出され、借主にとっては有効だと思われる。

しかし、当面の資金調達の条件だけを比較することが、ベストではないと思う。
自分の事業の将来の展開を考え、その資金手当てを考えるならば、単純に、複数行を競わせ、金利だけで決めることは、適当でない場合もあると思う。

金融機関の差をよく理解するように努めることが、有効だと考える。
そのためには、各行との相談・協議を行なう中で、互いの十分なコミュニケーションを図ることが必要だ。


投稿者名 前川弘美 投稿日時 2017年05月16日 | Permalink

会いに来てくれるお客さんが、大事だ。

ネットは、きっかけになることは確かだ。
 お客さんの側でも、あらかじめ見込みを付けたいだろう。その点で、移動時間、移動コストが、ほとんどかからないネットは便利だ。

しかし、物販の場合、定番品を除けば、実物を見たいだろう。
サービスの場合、実際に店舗に行く必要があることが多い。

店舗では、物が見られる対象ではあるが、同時に、店主の個性が見られることになる。

店主の個性は、外見、話し方などが最初に目に付くだろうが、最終的には、店主の力量だ。
知識、経験、洞察などが試される。

その上で、認められれば、継続して来てもらえる。

お客さんの側から考えても、店主がポイントだろう。店主との人間関係が楽しみであり、財産になるだろう。


投稿者名 前川弘美 投稿日時 2017年05月12日 | Permalink

こだわりの持ち方

あらゆることに、こだわりをもつ人がいる。そのことに、私がとやかく言う立場にはない。

私も、こだわりを持つところはある。
しかし、どの程度強いかと言われると、ものによって程度にばらつきはある。
また、時間の経過によっても変わってくる。好みの変化もあるし、新しい着眼点を持つこともある。
良く言えば、柔軟に考えている。

人のこだわりは、ときどき気になることもあるが、その人の趣味であれば、何も言わない。
しかし、そのこだわりに、現在の感覚とのずれを感じるときは、言った方がいいかもしれないと思う。
特に、仕事に関係してくるならば、そう思う。

中小事業者は、こだわりこそ大事な事柄であると思うので、気をつけて見たり聞いたりする。
このとき思うのは、こだわりもコストに反映されてくるので、メリハリの付け方が大事だという点。
こだわりの数が多くなればなるほど、それに比例して効果が出るものではないと思う。
中小事業者が、事業をスタートさせるときには気をつけるべきだと思う。


投稿者名 前川弘美 投稿日時 2017年05月10日 | Permalink

中小事業者の技能

収入を得るためには、何らかの技能は必要だ。

どのような技能を身に付けるかは、その人の境遇、関心、能力、きっかけなど、いろいろで、人それぞれで、何が正解というものではない。

しかし、自分の技能については、自分なりに理解して、それを深めていかなければならないだろう。中小事業者であれば、尚更だ。

世の中の多くの人は、ともかくもどこかの会社に入り、言われたことに精一杯取り組むしかないと考えているかもしれない。こうした考え方でも、成長する人は成長するのだろうが、若いうちに、自分の技能について考える機会を持つことは大事だと考えている。

ところが、現在の(これまでも同じだが)学校教育では、先生自身の社会経験が少なく、学歴だけを求める傾向が強い。いろいろな職業を紹介する本もあるが、身近に社会経験豊富な人の話を聞く機会があったかどうかで、差が大きいと思われる。

大学に入学してから、自分で積極的に活動していけば良いという意見もあるかもしれないが、職人の世界では、せめて高校時代から訓練を受けるべきだという意見も聞く。親が、意識して子を導く必要があるが、子は、簡単には親の言うことを聞かないものだから、何らかのプログラムが用意されると良いと考えている。

技能を意識した人は、卒業時に、どこの会社に入るかが全てではなく、技能とともに活動の場(会社)を変えていくことを意識するだろう。就職が全てではなく、中小事業者として自立する道もある。

企業の側も、卒業時の一括採用のみという現在の方法よりも合理的な方法を考えるだろう。

そのためには、その会社だけしか通用しない技能ではなく、多くの会社に共通する技能が追求される必要がある。また、雇用の流動性を図る法制度も必要だろうと思う。


投稿者名 前川弘美 投稿日時 2017年04月28日 | Permalink

人を雇うとき、何を重視するか?

能力よりも忠誠心だという意見には、賛成だ。私は、忠誠心というよりも素直さと言った方が良いと思うが。

文章が全く書けない、計算が誤りだらけ、パソコンが全く使えない、ということでは困るので、基本的な技術は必要だ。
しかし、それ以上の能力は、あるに越したことはないが、仕事で伸びていくためには、素直さが必要だと思う。素直さがないと、能力があっても、それを発揮してくれないことがあるし、素直さがあれば、職場環境の点でも、一緒に働いていて気持ちが良い。


投稿者名 前川弘美 投稿日時 2017年04月27日 | Permalink

撤退をどのタイミングで決めるか?

「3年経っても芽が出ないときは、仕事を考え直せ」という考え方には、基本的に賛成だ。

結果が出るのにどのくらいかかるかは、仕事の内容によるだろうから、もっと速く見極めを付けられることもあるだろう。撤退の話を聞いていると、即日だということもあり、決断は人それぞれかもしれない。

しかし、努力を続ける期間と、やり直しのきっかけを失わない期間とを考えると、3年という基準は悪くないと思う。


投稿者名 前川弘美 投稿日時 2017年04月26日 | Permalink