不動産投資に対する考え方

日本での不動産投資について、次のような意見がある。
「多くの日本人は、資産の大半をマイホームという名の不動産投資で運用しており、住宅ローンという信用取引によって資金を調達している。安全な資産運用の原則は、分散投資で、マイホームというたったひとつの投資対象に大半を賭けるのはきわめてハイリスクである。」

大規模地震があると、不動産取得への消極意見も多い。

しかし、不動産取得を最初から否定するのは、偏った見方だと思う。
日本は人口減少が不可避であり、不動産の需要は減る一方だとし、不動産に全て消極の人もいるが、少なくとも現時点で非常に有利な賃料収入を得ている人も多く、自らの資産状況により、現時点での不動産取得を排除する必要はないと思う。

よく、不動産取得と賃借と、どちらが良いかの議論がなされるが、仕事や家族の状況によると考えられるので、人それぞれであり、単純に結論は出せない。

不動産は、他人にも貸せるかという収益性を考えることなく、自分が贅沢をしたり、自慢するために特殊な設計をすると、単なる浪費になりうる。

結局、不動産だからだめだということではなく、投資のあり方、進め方として合理的かという問題である。
不動産投資以外に、確たる収益手法を持つのであれば、それによることは良いであろうが、そうでなければ不動産投資は選択肢の一つとなる。

頭書の意見も、投資のあり方、進め方としての合理性を考えるという立場からのものであれば、良いと考えるが、そうでなければ、誤導するものだと思う。


投稿者名 前川弘美 投稿日時 2016年06月28日 | Permalink