不動産管理会社(資産管理会社)の進む道

不動産を所有する会社が利益を生むのは、賃料収入を得たときか、不動産を買値よりも高く売ったときだ。
この両方を経験したとき、何を考えるべきだろうか。
賃料収入は、経済の変動の影響を受けるものの、比較的安定している。
不動産の譲渡益は、経済の変動をうまくつかめば、労力を少なく、大きなものを得られる。

利益を重視すると、不動産の譲渡益を無視することはできない。経済行為では、うまくいったものを徹底して繰り返すことが求められる。口の悪い人からは、「馬鹿の一つ覚え」という表現も出るくらいだ。
完全を求め、効率性を極限まで追求すると、不動産の譲渡益を第一に考えることになるだろう。

しかし、経済の変動をうまくつかむことは、誰にでもできることではない。また、経済の変動は、大きなものが、年に何回もあるものではない。このため、いつも何かしていないと落ち着かない人には、我慢を強いる。さらに、不動産の譲渡益を見込める地域も限定されるだろう。

結果的に、賃料収入を基本に置く人は多くなるだろう。賃料収入でも、十分に大きな収入を得ることは可能だ。これが安全な道だと考えてしまう。大きな経済的成功が、どれほどのものだと考える人もいるだろう。

ここが本当の意味で、考えどころだろう。
経済的成功をどこまでも追求しつつ、現実の生活を楽しむことも考えなければいけない。家族が、一家の主の言うことを簡単に聞くものでもない。
不動産管理会社の進む道は、どこまでも悩ましい。


投稿者名 前川弘美 投稿日時 2016年05月09日 | Permalink