統合の思考

 多くの文書やアイテムが広がる中で、その全体を理解するためには、何らかの体系化が必要だと思う。
 資料が綴じられたファイルを整理して、どのようにインデックスを付けるかも同じ問題である。インデックスの体系が、そのファイルを利用する人の間で共通して理解されていれば、利用しやすくなる。
 体系化は、分析的な思考も働くとは思うが、基本的には、全体を統合する思考だと思う。常に全体のあり方を考え、骨格を作る必要があるだろう。
 また、体系は、新しい事項が出てくると、その位置づけを考えることになり、より良い形を求めて、常に改めていく必要が出てくるだろう。もちろん、常に新しいインデックスを付け加えるということではなく、逆にインデックスを統合することで体系が分かりやすくなることもある。
 コンピュータの時代は、体系の中で探すのではなく、キーワード検索などで目的物は探せるので順不同でもよく、体系は不要だと考える人もいるかもしれない。しかし、体系は、何かを探すためだけでなく、そのもののとらえ方を考えることに意味がある。そのもののとらえ方を考えることにより、本質の理解ができると思う。


投稿者名 前川弘美 投稿日時 2016年02月23日 | Permalink