組織のトップ

 組織を維持したいと考えるならば、トップには有能な人を据えるのが大原則だと思う。

 同族企業において、トップ(社長)は身内(子)から選ぶのが良いかという議論がある。
 この点について、身内の外に有能な人材がいたとしても、身内(子)から選ぶのが、組織は落ち着くという意見がある。身内から選べば、同族以外の人にも納得がいくのに対し、有能だからと言って身内以外から選ぶと選ばれなかった人との対立が生じて良くないという理由である。
 しかし、身内から選ぶと言っても、唐突に選んで良いものではなく、道筋をつけ、その中で訓練を受けて有能となった者を選ぶことは当然だろう。
 身内以外の有能な部下が何人かいる場合、そこから選ぶことはむつかしいことだろうが、だからと言って身内(子)を選ぶことが正当化されるものではない。

 身内(子)と身内以外の有能な部下の関係をいかに作るかこそが問題だろう。特に親の部下と子との関係はむつかしい。それは、親が子を子供扱いするからだ。確かに子は子供であった時期があるから致し方がないが、大人になってからも子供扱いが出る。親の部下も、子が子供のときを知ればなおさら、親と同様の行ないとなる。親の部下と子の関係を作るためには、時間をかけ、工夫を要する。
 私は、身内(子)には、自分の部下を選ばせ、身内(子)の成長と共にその部下の成長を促すのが一番良いと考えている。親の部下は、あくまで親の部下であり、子の部下にすることは、よほど言い含めないとむつかしいと思う。


投稿者名 管理者 投稿日時 2010年02月23日 | Permalink