4 ルネサンス盛期

(1)レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452ー1519)は、父が公証人、母の詳細についてはわからず、私生児であった。14歳ころ、フィレンツェの画家、彫刻家アンドレア・デル・ヴェロッキオの工房に弟子入りし、20歳で画家組合に登録したが、弟子入りの年齢も遅ければ、成年に達しても独立しないなど、当時の習慣から考えるとよくわからないことが多い。

(2)ミケランジェロ・ブオナローティ(1475ー1564)は、生まれてすぐに石工の家へ里子に出された。6歳のときに母が死去。父の反対を押し切って画家ドメニコ・ギルランダイオの工房に入門し、メディチ家当主ロレンツォ・マニフィユ(1449ー1492)の所有する古代彫刻に触れ、彫刻家として頭角を現した。

(3)ラファエロ・サンツィオ(1483ー1520)は、8歳のときに母が、11歳のときに宮廷画家だった父が死去し、ペルージャの画家ペルジーノの工房へ弟子入りし、師の画風を完璧にマスターした。

(4)ティツィアーノ・ヴェチェリオ(1490頃ー1576)は、アルプス山麓の小村の地方名士の家に生まれた。ベッリーニ兄弟の工房で修行し、10歳あまり年上の天才画家ジョルジョーネ(1478頃ー1510)の助手として共同制作した。ジョルジョーネが30代の若さで急逝したとき、ティツィアーノはまだ20歳を超えたばかり。以後、半世紀以上にわたってヴェネツィア美術界の頂点に位置し、内外の有力者をパトロンにつけ、大量の注文をさばいていくことになる。


投稿者名 管理者 投稿日時 2011年11月30日 | Permalink