ここで言う男は、社会で有用な仕事をしている者のことです。女性も、社会で有用な仕事をしている人は多くいますので、「女を壊す男たち」という場合も多くあると思います。

離婚の相談は、男性側からも、女性側からも受けます。いろいろな相談を受けている中で、気になる場合がいくつかあります。

その1つが、離婚の紛争によって、社会的に有用な仕事をしている人が壊されることです。
「社会的に有用な仕事をしているからと言って、離婚の原因を作ってはいけない。」とか、「離婚の原因を作るような人は、社会的に有用な仕事をしているとは言えない。」と、考える方もみえるでしょう。

しかし、社会的に有用な仕事をしている人、できる人が離婚の紛争に巻き込まれ、その力を十分に発揮できなくなるケースは多くあります。これは、倫理上の問題ではなく、現実です。

社会の中で、いろいろな人と折衝し、多くの課題を解決していかなければならないポジションにいる人を、プライベートな問題で追及するということは、いろいろな場面でありますが、いわゆる公人だけでなく、ごく一般の社会人の場合もあるのです。

このような場面では、プライベートなこととはいえ、問題を作った人には弱みがあるため、うまく反論できなくて、袋だたきに遭ってしまいます。

しかし、離婚の場合、離婚の原因を作った人を追及する人も、離婚の原因を作った人の経済的基盤に依存していることはよくあることです。離婚の原因を作ったことを攻撃するあまり、その人を壊してしまっては、元も子もないのです。また、離婚の原因を作った人も非として認めるべきところは認め、本来、その人の仕事を十分にしてもらった方が良いのです。

離婚をめぐる紛争は、感情的な面が多分にありますが、合理的な判断が求められる案件なのです。


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