塩野七生さんによると、キリスト教徒の倫理である「汝、姦淫することなかれ」について、マキアヴェッリによると、指導者のもつべき条件としては問題にもされないという。マキアヴェッリは、キリスト教徒ではあっても、宗教や倫理から政治を独立させたことによって革命的であるという。
 マキアヴェッリの著作中、女について論じた個所は1か所しかないそうだ。マキアヴェッリは、女の存在自体を悪とした聖パウロと違い、女の存在自体が悪なのではなく(女が介在することは問題にしない)、女が介在することによって生ずる悪しき事態を問題としているという。
 マキアヴェッリの考え方は、法律論とは別の次元のものであり、結婚生活にそれを当てはめることもできるかどうか私にはよく分からない。
 しかし、マキアヴェッリの考え方を正確に知ることは、必要と思われる。


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