A(夫)とB(妻)、C(夫)とD(妻)の2組の夫婦がある中で、AとDが不倫関係になった場合、Bがそれに気がつくと、Dに対して慰謝料請求する事態となりうる。
 この場合、Dは、C(自分の夫)に対して、事態を知らせるのかどうかむつかしい局面が生ずる。
 Cが事態を知ることなく、慰謝料問題が決着するならば、CとDとの夫婦は平穏のままということもありうる。
 逆に、Dが事態をCに知らせ、CがAに対して慰謝料請求するという事態に発展することもありうる。この場合、BがAとの離婚までは望まず、関係修復を考えているときは、Aの窮地がBにも影響するため、Bも困ることになる。
 Dが自らの離婚も覚悟して、Cに事態を知らせることは、場合により、BのDに対する追及(慰謝料請求)に大きな影響を与えることになる。
 このような力学関係があることは、理解しておく必要がある。


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