裁判や調停など、事件がどのように進行し、どう決着するかということをよく尋ねられる。
 もちろん、どのような見通しかということは大事なことであり、そのことについて相談があれば、当然に申し上げる。
 しかし、もう1つ重要なことは、事件は、いろいろな事情が出てくるため、そのときどきに適切な対応をする必要があるということ。先に申し上げた見通しどおりに事が進むとは限らないし、見通しがどうであれ、がんばらなければいけないこともある。
 よく将来のことについて、いろいろ心配される方が多い。見通しの中で、その可能性が高ければあらかじめ対応策を考えておかなければならない。しかし、その可能性が低いことまで全て対応策を考え出すと、きりがなくなるだろう。あまり先回りしていろいろ心配することは、健康上良くないし、時間などのコストが大きくなりすぎることも多い。
 現状をよく判断し、適切な対応をまず心がけるべきだと思う。


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