調停は、二人の調停委員(男性、女性)が担当し、申立人と相手方が交互に部屋に入って、話し合いが進められます。(当事者は、相手が部屋に入っている間は、それぞれの待合室で待つことになります。)
したがって、当事者は、互いに、調停委員の話を通じて、相手が何を言っているかを聞くことになります。
このため、調停は、調停委員の力量に負うところが多いといえるでしょう。

いろいろな調停を経験していますと、調停委員が、相手の話を1時間以上も聞いており、こちらがその間、ずっと待たされるということがあります。
調停委員としては、当事者の言っていることをじっくり聞くということで、その納得が得られやすいことがあるでしょうし、当事者を説得しようとして、長時間かかることがあるとは思います。

しかし、調停の時間は、午前中の場合、10時から12時までの2時間で終わることが大部分ですし、午後の場合でも、3時間ないし4時間が限度でしょう。そうなると、調停委員が一方当事者の話ばかり聞いていると、他方の当事者にとっては、何が問題なのか理解できず、いらいらが募ります。

私は、調停では、話し合いのポイントをしぼり、交互に話を聞く回数を増やして、キャッチボールを行ない、話し合いになるようにした方が良いと考えています。こうした方が早く話がまとまると思います。
場合により、調停委員に対し、相手に対して確認してほしいポイントを明確に示し、話し合いの回転数を上げることも必要です。


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