ドラマで流れる交渉シーンは、あまりにも情緒的で、現実離れしている。

NHKの「西郷どん!」で流れていた薩長同盟締結の場面は、ドラマだと言われればそのとおりだが、交渉のあり方について誤解を与えるのではないかと危惧する。
 あまりにも情緒的で、現実離れしている。

 日本人が、交渉事を誤解する原因が、ドラマにあると思う。

 頭を下げることが交渉だと勘違いしないか心配になる。
 逆に、頭を下げれば、交渉はまとまるもので、こちらが頭を下げているのに、まとめようとしないのは、相手方がおかしいと考えないかと心配になる。

現実の交渉は、いろいろな条件を調整する作業で、多くの事実と見通しの積み上げ作業だ。
 どちらが先に頭を下げるかという単純なものではない。
 感情を抑えて、先に頭を下げることが、感情問題を乗り越えて解決するために、大人の態度といえるものでもない。


投稿者名 前川弘美 投稿日時 2018年08月31日 | Permalink