組織のトップ

 組織を維持したいと考えるならば、トップには有能な人を据えるのが大原則だと思う。

 同族企業において、トップ(社長)は身内(子)から選ぶのが良いかという議論がある。
 この点について、身内の外に有能な人材がいたとしても、身内(子)から選ぶのが、組織は落ち着くという意見がある。身内から選べば、同族以外の人にも納得がいくのに対し、有能だからと言って身内以外から選ぶと選ばれなかった人との対立が生じて良くないという理由である。
 しかし、身内から選ぶと言っても、唐突に選んで良いものではなく、道筋をつけ、その中で訓練を受けて有能となった者を選ぶことは当然だろう。
 身内以外の有能な部下が何人かいる場合、そこから選ぶことはむつかしいことだろうが、だからと言って身内(子)を選ぶことが正当化されるものではない。

 身内(子)と身内以外の有能な部下の関係をいかに作るかこそが問題だろう。特に親の部下と子との関係はむつかしい。それは、親が子を子供扱いするからだ。確かに子は子供であった時期があるから致し方がないが、大人になってからも子供扱いが出る。親の部下も、子が子供のときを知ればなおさら、親と同様の行ないとなる。親の部下と子の関係を作るためには、時間をかけ、工夫を要する。
 私は、身内(子)には、自分の部下を選ばせ、身内(子)の成長と共にその部下の成長を促すのが一番良いと考えている。親の部下は、あくまで親の部下であり、子の部下にすることは、よほど言い含めないとむつかしいと思う。


投稿者名 管理者 投稿日時 2010年02月23日 | Permalink

子孫の眼

 自分のしていることは、連綿とつながるファミリー(ないし協力者グループ)の1つの行ないだと思うと、当然、子孫(後輩)の眼を意識することになる。
 子孫の眼を意識すると、自分の行動を見つめるとき、自分だけで考えていたときとは大きく異なってくる。怠惰のために途中でやめてしまうことはできなくなるし、一層良く考え、努力することになる。
 自分の歩んできた道を整理し、反省することは、子孫の眼を意識すると意外に効果のあるものだと思う。自分の思い出を整理するくらいならば、未来に向けて、現在実行する方が大事であるという考え方もあるだろうが、この考え方とても子孫の眼を意識するべきだと思う。


投稿者名 管理者 投稿日時 2010年02月19日 | Permalink

仕事と趣味の一致

 仕事が趣味であり、仕事上の経費支出が趣味の実現と同じであり、利益も出ているとすれば、楽しいことだろう(趣味としての支出が仕事に結びつき、生活費を得るに至るのも同様)。
 多くの人は、仕事からの収益に課税され、その残りを生活費と趣味に充てる。仕事と趣味は一致しないと考える人も多いだろう。
 しかし、自由な立場から考えれば、仕事と趣味を一致させることは可能だと思う。
 たとえば、収益を生むことが仕事だとすれば、収益を生むものを取得すれば良い(賃料収入の不動産など)。他方、世界の建築物を見ることが趣味だとすれば、収益不動産の調査として本格的に展開すれば良いだろう。収益不動産の展開を仕事として、趣味も同時に実現することは可能だろうと思う。
 自由な立場から考え、実行すれば良いのではないかと考えている。


投稿者名 管理者 投稿日時 2010年02月15日 | Permalink

細川家

 細川護熙元首相の「私の履歴書」(日経新聞)を読んで、参考に思った点は、次のとおりである。

1.「守護の時代から大名の時代、さらにはその後の時代へと、細川家はその時代ごとに、堅実かつしたたかな人たちがバトンを受け継いできた。」
 細川家は、そのまとめ役に適切な人を据えたと思われる。

2.「何か特に処世の家訓というようなものがあるわけではない。ただ、細川家の一挙手一投足は常に中庸をいくものだった。初代の幽斎に象徴されるように、自分の功績を顕示もせず、きわめて自然に歴史の表舞台の自分の痕跡にヴェールをかけていった。もし、領地拡大の野心でもあったなら、たちどころに足をすくわれて、細川家はとうの昔になくなっていただろう。」
 自分の立場をよく理解し、主流志向に片寄るのではなく、自然の流れを重んじたと思われる。

3.「細川家は記録を大事にする家で、江戸時代265年間、担当者が毎日欠かさずつけていた日誌もある。」
 700年にわたる歴史的な文物が東京・目白台の永青文庫・細川コレクションに伝えられている点も含め、持続する管理の意思を強く感ずる。


投稿者名 管理者 投稿日時 2010年02月08日 | Permalink

美術コレクター

 コレクターは、結局、誰かを応援した人だ。
 美術品が投資対象となるのかという議論は、昔からあるけれども、実際問題としては、投資として報われるかどうかは、非常にむつかしいのだと思う。
 美術品は、趣味の違いが出るし、保管も容易ではないと思われる。コレクションが増えると、その保管場所だけでも大変だと思う。
したがって美術品を収集するのであれば、自分の人生の中で位置づけを明確にしないといけないと考えている。最初に記したように、「自分として応援したい」という気持ちが必要だと思う。


投稿者名 管理者 投稿日時 2010年02月03日 | Permalink

資産管理会社の経費

 資産管理会社は、収入のある資産をもち、支出が収入より少なければ、法人税が課税される。このための対策が必要となる。

1 経費化できる支出として、借入金の金利、給与などが考えられる。
 給与については、収益の分散のためには、実態に合わせ支払う必要がある。ただし、実際に、給与として資産管理会社の外に出すのではなく、給与を受けた者は資産管理会社に対して貸付け、再投資に充てることを考えるべきだろう。

2 上記以外にも、資産管理会社の事業によっては、経費化できるものがある。有効に使うべきだろう。


投稿者名 管理者 投稿日時 2010年02月02日 | Permalink

資産管理会社の関係者の報酬

 資産管理会社の役員、従業員には給与を払うか。
 役員、従業員がファミリー以外の人の場合、当然、約束した給与は必要であろうが、ファミリー内の人の場合どうするか。
 ファミリーの中の管理能力のある者に代表取締役をまかせた場合、管理のために相応の時間がとられるならば、報酬が払われるのが当然と考える人もいるかもしれないが、基本的に、管理権限は与えられても、それはできる限り無報酬とすることを提案したい。ファミリーのために選ばれて管理をするのであり、それは名誉であるという理解を当事者から得たい。
 資産管理会社の事業内容によっては、その管理に専念しなければならない場合もありうるが、一般の事業会社よりは、時間をかけなくとも済む内容とし、効率的な運営をはかるべきだろう。しかし、それにしても勤め人では、時間的に無理があると思われるので、管理者は自営業者である必要があると思う。


投稿者名 管理者 投稿日時 2010年02月01日 | Permalink

資産管理会社に帰属させる資産

1 収益を生む財産
2 長期でもつ財産

 賃料収入のある不動産は、帰属させるべきである。
 長期保有することにより、値上がりを見込めるものは帰属させて良いだろう。
 家業である事業会社の株式も適当である。
 上場株についても、値上がりを見込むのであれば、資産管理会社が持つことに問題はない。ただし、管理を委ねられた者の負担とならないことは必要だと考える。


投稿者名 管理者 投稿日時 2010年01月29日 | Permalink

資産管理会社の持株比率(マネジメント)

 管理能力のある者が、会社を運営できるだけの持株をもつ必要がある。

1 持株比率が、過半数か3分の2以上かは、兄弟仲なども含め、検討するべきだと考える。管理能力のある者が安定して会社を運営するためには、3分の2以上の持株があった方が良いかもしれないが、兄弟間の平等感も無視しにくいこともある。
 ただし、平等感を優先するあまり、例えば2人兄弟の場合、50%ずつ持株をもつことは避けるべきである。

2 管理能力のある者には、過半数の株をもたせるべきであろう。
 その代わりに、過半数の株をもつ者には、資産管理会社を自己中心に運営してはならないことを、よく理解させる必要がある。

3 3人以上の株主がいる場合、そのうちの何人かが組めば過半数の持株となるように配分することはありうると思う。ただし、組む人間の数は、できるだけ少ないに越したことはない。また、組む人間は、それぞれに道理のわかる者に限定する必要があるだろう。


投稿者名 管理者 投稿日時 2010年01月28日 | Permalink

資産管理会社の基本モデル

1 小さく作り、大きく育てる
 資産管理会社の株式は、子供(後継者)の出資とする。
 収益を生む財産を資産管理会社に取得させる。自分は、資産管理者が安定して収益を得られるように働く。

2 資産管理者の管理者(代表取締役)は、管理能力のある者を就任させる。
 その持株比率は、会社運営ができるだけのものとする。

3 資産管理会社から資金を出す場合のルールを明確化する。
 資産管理会社は、基本的に投資会社であり、収益は全て投資に向ける。ただし、ファミリーのための会社であり、当然、誰かに資金が必要になった場合は、支出することになる。
 その支出は、教育費に限定するとか、ルールの決め方はファミリーの考え方による。


投稿者名 管理者 投稿日時 2010年01月27日 | Permalink