キャッシュフローのみを見ていると、投資に消極的になるきらいがある。

 自社・自家のお金の流れを、大きく区分けしてとらえると、特色がわかる。弁護士の立場として、いろいろ気がつくことが多い。
 区分けの仕方は、いろいろ考えられるだろうが、
収入として、事業収入(給与収入)、投資収入(資産収入、金利・配当収入)、
支出として、人件費、人件費以外の経費、支払利息、税・社会保険、消費(家計費)、投資(元金返済)、
くらいに分けてみる。
 事業者と給与生活者では、違いもあるだろうが、比較の仕方は共通に行うこととする。
 「収入の範囲で生活する」という世間一般に言われている原則は、そのとおりだとは思うが、この原則だけで生きてきましたというのは、野心に欠けるだろう。残ったお金は貯金するだけで、投資収入(資産収入、金利・配当収入)を考えないという生き方は、社会に対する見方を狭めるのではないかと思う。
 しかし、投資収入(資産収入、金利・配当収入)を考えようとしても、その実現は簡単ではない。また、急ぎすぎれば、リスクは高くなり、破綻することもある。
 ここに記載した区分けの項目のバランスを考え、何を増やし、何を減らすのか、その変化はどの程度かをチェックすると、自分の置かれた立場が分かるだろう。
 その結果、投資(元金返済)が、いかに大変かを痛感するだろう。デフレ期は、特にそうだ。キャッシュフローのみを見ていると、投資に消極的になるだろう。投資よりも、先ず生活なのかもしれない。
 しかし、何かを実現しようという野心があるならば、1人になっても、投資(元金返済)を進めようという決意をするべきだろう。


投稿者名 管理者 投稿日時 2012年06月13日 | Permalink