経営者・事業主の妻

 経営者・事業主の配偶者(多くは、妻)にお目にかかることは、それほどないものだが、離婚の相談を受けることも多く、弁護士として、それなりに見てきたと思う。
 自分の体験を一般化してはいけないが、経営者・事業主の多くは、何らかの形で、妻にコントロールされていることが多いと思う。すごく控えめな奥さんだと思うことも多いし、うまく夫を立てていると感ずることも多い。
 しかし、問題が多いと感ずることもある。問題は、いろいろだが、共通するところがある。
一番感ずるのは、経営者・事業主として経済的に成功している夫の場合、妻も自分の力と考える点だろう。夫婦で力を合わせているのだから、離婚の財産分与でも、原則、半々に分けられるように、成果が妻にも与えられることは当然だと思う。
 しかし、事業の能力に関しては、夫婦は別だと感じられることは多い。経済的な成功が人生のすべてではないが、基盤ではあると思われ、それを実現する力について、それなりの評価は必要だと思う。
 この点が分かっているかどうか、妻である人には、大差があると思う。離婚の場合は、これまでの清算だから、この点は、あまり問題ではないかもしれないが、これからも生活をしていく場合は、夫に能力を発揮してもらわなければならないだろう。


投稿者名 管理者 投稿日時 2013年09月10日 | Permalink