自分に活力を与えてくれる使命

 ユングは、有名になるにつれて、神経症らしき徴候もないのにやってくる人も増えて、自らの人生に意義や目的を見いだせないでいる人たちの診断も行なうようになったという。
 ユングは、こういう人たちに最も関心をもった。
 その人たちは、世間の因習を拒否してでも自分自身の道を見つけだそうという性格を備えた、数少ない人たちであった。ユングは、「自然は排他的であって、優れた人間の価値は十人の劣った人間の価値よりも優る。」とし、こういう人たちこそ文化を担っている人たちだ、彼らが目標を達成するのを支援することこそ、自分に活力を与えてくれる使命だと考えた(『天才はいかにうつをてなずけたか』アンソニー・ストー著 278頁)。
 
 マスコミが聞いたら袋だたきにしそうなユングの考え方であるが、参考になると思う。


投稿者名 管理者 投稿日時 2009年09月08日 | Permalink