D1(2) 売るための絵(売り絵)は良くないと言うが。

 「売り絵」の定義の問題があるだろうが、作家が売れるために良かれと思って制作したかどうかの問題よりも、結果として売れたかどうかの問題が大きいと思う。
 世間に評価されるかどうかではなく、作家の信念に基づき制作すべきであるという考え方もあるだろうが、このようなプロセスの問題よりも、結果が重視されるのが市場経済だろうと思う。
 生前は評価されず、作品が売れなくとも、死後、脚光を浴びるということはあるだろうし、作品が売れなくとも生活に支障がないならば、生き方の問題として、自分の道を進めば良いと思う。
 しかし、この情報過多の時代に、生前に評価されない場合、死後も同じだと考えざるをえないし、作家も経済社会の一員ならば、自分の考える道だけ進めば良いとはいえないだろう。
 したがって、作家は、売れるためにあらゆることをするべきだろうし、作品を見て、購入を考える人は、作家があらゆることをしていることを前提として選ぶべきだろう。


投稿者名 管理者 投稿日時 2011年11月30日 | Permalink