C2(5) 美術作品の理解の前に、その作家を理解することがあって良いと思う。

 美術作品は、数も多く、変化に富んでいて(富みすぎていて)、作品の分析は確たる答えがなく、作品のみから入ることは困難を伴うと思われる。
 逆に、作家から見ると、作家も同じ人間であって、理解のきっかけがつかめると思われる。もちろん、作家の伝記とか発言とかを先に読んで判断するものではなく、それも利用していこうという考え方である。また、作品も当然に見るのであるが、それを制作した作家にまず着目しようとする考え方である。
 そんなことはあたり前と言われる方があるかもしれないが、これまでの美術の提供の仕方は、必ずしもそうなっていないと思う。展覧会は、まず作品を並べ、その作品の解説が添えられる。そのような中で、作家の姿やそのアトリエの写真があることにより、少しは作家を意識できると違ってくるのである。


投稿者名 管理者 投稿日時 2011年11月30日 | Permalink