C11 人生は、死んだらそれで終わりか。

 この点に関して、「二度と再び出会うことのないこの人生を、死んだらしまいとして終えるか、死んでしまいにならぬいのちを生きるかでは、同じ人生でも雲泥の開きがあります。」との考え方がある(「御文章」、宇野行信著、49頁)。
 宇野行信の考え方は、次のとおりである(「御文章」、宇野行信著、47頁)。人間は、心の片すみで死んだらしまいと思いつつも、死んでいけぬ思いがあるとする。これに対して、蓮如上人は、死んでしまいにならぬいのちが恵まれ、この世の縁尽きぬれば、死にとうないまんまで死んで往けます、という場を生きておられるとする。自分自身が自分を見捨てても、見捨てることはできないとはたらいてくださるお方(阿弥陀さま)に出遇えたら、死にとうないまんまのこの身が、死んで往けるとする。この考え方は、理解しにくい。
 他力の考え方を表現するとこうなるのだろうが、自力か他力かの違いが、現実の今の命・生活にどのように影響するかを明確にするべきだろう。


投稿者名 管理者 投稿日時 2011年11月30日 | Permalink