相続をめぐる紛争は、いつの世にも尽きない。
 しかし、法律家の立場で言えば、予防することはできる。多くの人は、何もしないから、紛争が生じる。何もしなくても、紛争が生じないことはある。それは、相続人がうまく育ったからで、いつでもそれが期待できるものではない。
 もちろん法律的に予防ができたから、相続人が全員ニコニコとなるものではない。いろいろな不満は残るかもしれない。財産を残した人(被相続人)による、相続人に対する評価が入るから、評価に対する不満は残るだろう。
 しかし、紛争が発生する余地を消し去ることができるならば、相続人は、それを受け入れるしかない。どこかで気持ちの切替ができるだろう。それをしてもらうしかない。
 財産を持つ人は、このことをよく考えるべきだ。


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