法律では、離婚成立前に夫婦共同の財産を、相手に財産をとられたくないからといって、勝手に財産を使ってしまったり、財産を隠したりすることを禁止しています。その理由としては、離婚成立前と離婚成立後で財産に変化が出ると、成立後の財産分与などに支障をきたしてしまうからです。

 しかしながら、これには例外があります。

 たとえば、子供の養育費。
 小さなお子様なら、離婚成立まで長引いたとしても、そこまでお金はかかりませんが、進学を控えているお子様ではどうでしょうか。義務教育でないのならば、入学金、授業料など大きなお金が必要となります、結婚して、子供の進学のために貯めていたお金は、夫婦共同財産だから離婚成立までは使ってはいけないと言われては、どうすることもできません。
 このような場合、子供の養育費(夫婦間の子供に限る)は、離婚成立までの間払わなければいけない費用(婚姻費用)とみなされるため、これは例え離婚の手続をしている間であっても、夫婦の共同財産より差し引くことができるのです。


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