≪借地非訟事件における財産給付額の算定基準について≫

 借地条件変更の申立てが認容されるとき、借地権者(土地を借りている者)が借地権設定者(地主)に支払うべき財産上の給付額はどの程度になるでしょうか。

(1)借地借家法施行前に設定された非堅固建物所有目的の借地権を、堅固建物所有目的の借地権に変更する場合 
 財産上の給付額は、一般に、更地価格の10%ないし15%程度です。当該土地を最も有効に利用した場合の一般的な効用増加・超過利潤を基準に算定し、具体的には、非堅固建物所有目的の借地権価額と堅固建物所有目的の借地権価額との差額を基準とします。

(2)借地借家法施行前に設定された借地権について、非堅固建物所有目的か否かに関する借地条件以外の、建物の種類・構造・規模または用途に関する借地条件を変更する場合
 財産上の給付額は、変更前の借地権と変更後の借地権に基づく、各建物の収益性・利便性・借地権価額などの相違を総合的に考慮して決定されると推測され、一律に更地価格の一定割合であると算定することはできません。

(3)借地借家法施行後に設定された借地権について、建物の種類・構造・規模または用途に関する借地条件を変更する場合
 財産上の給付額は、建物の改築を前提とする借地条件の変更にあっては、存続期間の延長を命ずるか否かによって異なりますが、存続期間の延長を命じないときは、旧法時の建物の改築許可における財産上の給付額(更地価格の3%)を基準にして、利用効果の増大に伴い10%までの範囲で決定(ないし10%が一応の目安となると推測)されることが多いです。
 存続期間の延長を命ずるとき(非堅固建物から堅固建物に変更する場合のみ)は、(1)と同程度の、更地価格の10%ないし15%程度となります。
 建物の改築を前提としない借地条件の変更にあっては、10%を上限に、変更前の借地権と変更後の借地権に基づく、各建物の収益性・利便性・借地権価額などの相違を総合的に考慮して決定されると推測されます。

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建築関係の紛争

 建築物をめぐる紛争は、建設会社側の代理人であったり、建築主側の代理人であったりして、両方の立場から見ている。
 両方の立場から見ていると、現場での作業が必要である建設会社の大変さは、十分に分かるし、建築物に対する思い入れという面だけでなく、法律上当然に遵守されるべき基準を求める建築主の考えも十分に分かる。
 こうした中で、気になることは、建築主と建築会社との間の紛争を解決するのに必要な労力、時間が、この25年間くらいを振り返ると、だんだん大変になっていることである。
 どこに原因があるのかについては、詳しく言及することをここでは控えるが、建築の専門家と法律実務家の双方に、これまでの感覚と判断基準との間でずれがある点は指摘したい。